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生前贈与の活用

相続を成功させるうえで、「争族対策」とともに必要となってくるのが、相続税対策です。

相続税は、相続人間で遺産分割協議が終わっているか否かに関わらず、相続開始後10ヶ月以内に、税務署に申告書を提出したうえ、税金を納付しなければなりません。

この相続税は、所得税と同様、累進税率が適用される結果、資産をお持ちの方ほど、より多くの税金を支払わなければならない仕組みが採られています。例えば、課税価格4億円、子ども1人の方の相続税額は、1億4000万円に上ります。 

しかも、平成27年1月1日以降の基礎控除額を大幅に引き下げる税制改正に見られるように、近年、相続課税は強化される傾向にあります。相続税は、かつてのような一部の富裕層にだけ課される税金から、相続に伴い、広く一般に課される税金へと変貌を遂げつつあります。

したがって、自分の相続開始後、いくらの相続税が課されるのか、また、現在の資産状況に照らして納付可能な金額であるかを、できるだけ早い段階で把握すべきです。それだけにとどまらず、以下に述べるような、様々な生前対策を打っておくことで、相続税の負担を軽減していくことが可能になります。 

相続税対策のパターン

>>相続財産の組み換え
>>生前贈与の活用
>>生命保険の活用
>>養子縁組の活用

(1)相続財産の組み換え

金融資産を多くお持ちの方

中小企業オーナー、医師、弁護士などで、預貯金や上場株など金融資産を多くお持ちの方については、相続税の納付には困りませんが、多額の相続税が課されることが予想されます。

例えば、1億円の金融資産をお持ちの場合、相続税評価額も同じ1億円です。これを、例えば、5000万円は金融資産として残したまま、残りの5000万円で収益物件を購入しておけば、不動産の相続税評価額は実勢価格の6割、7割ということも珍しくありませんので、相続税の計算上、3000万円~3500万円と評価されることになり、相続税評価額をトータルで1500万円~2000万円引き下げることができます。

不動産が相続財産の大半を占める方

不動産が相続財産の大半を占める方の場合、相続税の納税資金の確保が課題となることがよくあります。空家となった老朽家屋が建っている土地や遊休地は、自分の代で売却することも検討すべきです。駐車場として活用できている場合でも、駐車場は更地として100%評価されます。

銀行から融資を受けて賃貸アパートを建てれば、土地は貸家建付地として、建物は貸家として評価減できますし、借入金額と土地・建物の相続税評価額の差額分だけ、さらに評価額を圧縮できるなど、劇的な節税効果をもたらします。

 

(2)生前贈与の活用

自分が所有している財産を、生前に、配偶者や子どもたち推定相続人に贈与していけば、その分だけ相続財産は減少し、相続税の負担も軽くなっていきます。このような相続税逃れを防ぐために、贈与を受けた推定相続人には贈与税が課されます。贈与税の税率は、相続税より高く設定されています。 

しかし、贈与税には受贈者一人あたり年間110万円の基礎控除がなされるため、1年のうちで推定相続人一人に対して110万円までの贈与であれば、贈与税はかかりません。この仕組みを活用して、長い年月をかけて生前贈与に取り組むことによって、早い段階から資産を次世代に承継させることができるとともに、相続税額も軽減させることができます。 

近年の税制改正では、現役世代への資産承継をより促進するため、直系尊属からの教育資金や結婚・子育て資金、住宅取得資金等の一括贈与につき、一定金額を上限に非課税とする特例も設けられており、要件を満たす場合にはこれらの特例を活用することも可能です。

 

(3)生命保険の活用

相続税の納税資金確保のためには、生命保険の活用が有効です。
被相続人を契約者・被保険者、相続人である配偶者や子どもらを受取人とする死亡保障保険に加入しておくことで、万一の際、受取人に死亡保険金が支給され、相続税の納税資金に充てることができます。

しかも、各相続人が取得した生命保険金については、500万円に法定相続人の数を乗じた金額までが相続税の計算上、非課税となっています(相続税法12条1項5号)。

この非課税枠を活用することで、例えば、被相続人甲の死亡により、

長男Aが3000万円
次男Bが2000万円
三男Cが1000万円

の生命保険金を受け取った場合、保険金の非課税限度額は、500万円×3=1500万円となり、

Aは1500万円×3000/6000=750万円
Bは1500万円×2000/6000=500万円
Cは1500万円×1000/6000=250万円

非課税金額となります。 

相続税の納税資金を預金で積み立てていく場合、長期の期間が必要となり、しかも、その預金は相続税の計算上、額面金額で評価され、課税されます。
これに対して、生命保険の場合、保険加入時から必要保障額が確保され、いつ相続が発生しても対応可能になります。また、受取人が保険金請求の手続をすれば、通常、1ヶ月以内に支払いが行われ、この保険金は受取人固有の財産として、特別受益には原則として該当しません。
さらに、前述のとおり、相続税法上の非課税規定の適用を受けることにより、相続税負担を軽減することも可能です。 

(4)養子縁組

養子縁組は、養親の老後の扶養や遺産相続の後継者確保などの目的でなされます。当事者間に縁組をする意思の合致があることを前提に、戸籍法の定めに従い、役所に届け出ることにより成立します。 

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければなりませんが(民法798条本文)、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合には、子の福祉が侵害されるおそれがないとして、家庭裁判所の許可は不要とされています(同条但書)。

被相続人が、自分の息子の妻や孫と養子縁組をし、相続人の人数が増えることにより、相続税の基礎控除額が1人分(600万円)増える、相続税を計算する際に適用される限界税率が下がるなど、相続税の軽減を図ることができます。 

以上のとおり、養子縁組は、手続が簡便でありながら、基礎控除額の拡大と超過累進税率の緩和という即効性が期待できる相続税対策であり、ぜひ活用を検討すべきと言えます。 

但し、養子縁組の人数は民法上、制限がありませんが、相続税法においては、

➀被相続人に実子がいる場合、被相続人の養子のうち1人のみを法定相続人の数に含める
②被相続人に実子がいない場合、被相続人の養子のうち2人までを法定相続人の数に含める

とする規制がかけられています(相続税法15条2項)。 

また、孫が養子となった場合、民法上の一親等の血族ではありますが、相続税法の計算上相続税額の2割加算の対象とされています(相続税法18条2項)。

(5)申告期限までの遺産分割の完了

相続開始後の相続人間における遺産分割について、いつまでに完了させなければならないとする規定は、民法にはありませんが、相続税法においては、相続開始から10ヶ月以内に相続税の申告と納付をしなければならないと定められています(相続税法27条1項)。

そして、上記期限内に遺産分割が未了の場合、その未分割の財産については、配偶者の税額軽減(相続税法19条の2)、小規模宅地等についての課税価格の特例(租税特別措置法69条の4)といった相続税額を大幅に軽減できる規定を適用することができなくなります。 

後日、遺産分割が完了した際に、更正の請求により過大に支払った相続税額の還付を受けることは可能ですが、相続税申告の際に過大な相続税額の負担が生じてしまうことになり、納税者にとっては大きな負担となります。

そのような事態とならないよう、生前に遺言書を作成しておく、あるいは、遺産を整理し、分割の仕方についてよく話し合っておくことは、争族争いを回避するためだけではなく、相続税申告期限までに遺産分割を完了させ、相続税の軽減措置を適用できるようにすることで、相続税負担を軽減するという意味において、相続税対策としても重要であることが分かります。

以上の(1)から(5)までで説明した相続税対策を的確に行うには、被相続人のご年齢や所有している資産の状況相続人の状況など、個々の方々が抱える事情に応じたオーダーメイドの対応が必要です。

また、10年後、20年後を見据えた長期のシミュレーションを行うには、法務、税務両面からの専門家のアドバイスが不可欠です。
できるだけ早い段階から、相続税対策に精通した弁護士、税理士に相談することが、何より重要であるといえます。

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